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 その宅配屋の見習い女性は、いかにも怪しげな物を配達してまわった。
縄やロウソク、ときには生殖器を模倣した品物まで。
怒り出す人、気味悪がる人、喜ぶ人、受け取ったお客の反応は、さまざまだったが、魔法にかかったように、その世界にのめり込む人達も現れはじめた。
 彼女の努力が、受け入れがたい不思議な世界を身近なものに変えたのだ。
彼女は、いつしか、こう呼ばれるようになった..
http://www.gix.or.jp/~montas-7/vol204.html