悪気もなく好奇心旺盛な教え子達が管理教育という名の鎖につながれようとしている。しかし、いま校長に逆らったら私の教師人生は終りだろうな。
教師達は、教え子達に手をさしのべられない自分を恥じ心の葛藤に目を潤ませた。
 偉い大人が言うことには逆らっちゃいけないんだ。逆らったら本当に怖い目にあいそうだもん。
こども達は、身を守る為には納得できないことにも口を閉ざす必要があることを強要されながら、恐怖とくやしさに目を潤ませた。
すると、一人の友愛学級の児童がトコトコと校長のところまで歩み寄ると、よく通る声で話しかけた。
 裸の王さまぁ。裸の王さまぁー。
次の瞬間、みんなの潤んだ目から大粒の涙がとめどなく溢れては落ちた。

vol.219
Mm by omoi
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