え!それはいけませんね。先日も、よくやってくれると褒美の特別なエサを与えたばかりだと言うのに。どうしたことだろう。
心配そうに口にする助手に、博士は打ち明けた。
あのエサも多少負担になったかもしれないが、あの後、広くて良い環境のオリに移してから落ち着きがなくてね。
なるほど、急激な環境の変化について行けないという訳ですね。我々が注目して、頻繁に覗くようになったのも相当な負担なのでしょう。妙に適応されても研究に影響が出そうだし。
助手は博士に同情しながら、コシバと呼ばれている歳の割に元気そうなモルモットとは対照的な、タナカと呼ばれているモルモットを思い浮かべて妙に納得した。

vol.238
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