2003年春期タカの渡り速報
青森県 龍飛崎  定点調査地

   更新:2003/04/14調査終了(3/25調査開始)
場所 青森県東津軽郡三厩村
    (41°15′N、140°20′E)

調査 久野公啓、佐伯元子

注:記載数値は速報値であり、最終記録は報告書による

内容の転記はご遠慮ください

龍飛崎 タカの渡り通過羽数推移グラフ
調査方法
(マウスを重ねてください)
List of Species in this Site
月/日
Month/Day
天候
Weather
時 間
Investigation Time
ノスリ
Buteo
buteo
オオタカ
Accipiter
gentilis
ハイタカ
Accipiter
nisus
オジロワシ
Haliaeetus
albicilla
その他タカ others タカ類計
A total of Raptors
備 考
Remarks
羽数 主な種類
3/25 晴一時曇   51 5 4 3 10 ケアシノスリ1、トビ9 73    
26 晴時々曇   84 8 6 1 4 ハイイロチュウヒ♂A1,トビ3 103  
27   0 0 0 0 0   0 渡り記録なし
28 雨後曇   0 0 0 0 0   0 渡り記録なし
29 晴時々曇一時雪   564 35 6 2 15 ミサゴ1,トビ14
622  
30   516 37 16 2 17 チュウヒ1,ミサゴ1,チョウゲンボウ1,ケアシノスリ1,トビ13 588  
31 晴後雨   474 21 18 1 12 チュウヒ1,チョウゲンボウ1,トビ9,ハイタカSP1 526  
4/01   698 20 22 7 21 ミサゴ2,ハヤブサ1,チョウゲンボウ4,トビ13,ハイタカSP1 768  
02 晴一時曇   286 20 24 2 2 トビ2 334  
03 快晴   532 17 33 1 30 オオワシ1,チュウヒ1,ミサゴ2,ハヤブサ1,トビ24 613  
04   328 14 37 1 18 チョウゲンボウ2,トビ14,ハイタカSP2 398  
05 曇時々晴   15 2 5       22  
06   378 15 16 1 7 ハヤブサ1,トビ6 417  
07   223 4 29 1 9 チョウゲンボウ1,トビ8 266  
08 曇後雨   207 2 19   3 チュウヒ1,ハヤブサ1,ハイタカSP1,トビ0 232  
09 雨後曇   40           40  
10   490 4 15   4 トビ4 513  
11 晴後曇   591 2 17   16 ハイイロチュウヒ1,ミサゴ2,チョウゲンボウ1,トビ11,ハイタカSP1 626  
12 雨後霧               0 渡り記録なし
13 霧後曇   1           1  
14 曇後晴   1042 5 60 0 20 トビ18,ハイタカSP2 1127   
6520 211 327 22 188 7268      
_/_/_/下記コメントは現地 久野さんからのemailにより状況を転載しております_/_/_/

03/25 今日から竜飛のカウント、スタートです。今シーズンも、どうぞよろしく。朝からまずまずの天気でしたが、当地は好天3日目。そのせいかちょと寂しい青空でした。まあ、初日はこんなもんでしょうね。
03/26 もやがかかって1日中、視界が悪い。そのせいか、戻って来るタカが多かった。そんな中、ついに出ました、成鳥の♂!!!自慢話でスミマセン。
03/27 小雨の降り続く1日。午前中のみ調査する。視界は悪くタカたちは岬まで来ても戻ってしまう。そんな中、マガンの群れは迷わず北へと向かって行った。
03/28 夜半から激しい雨と風。昼過ぎには雨は上がるが、風の方は相変わらず。電線が鳴りっぱなしの1日でした。
03/29 北西からの冷たい風が吹き付ける寒い1日。一時は横殴りの雪に車の中へ非難する。5日目にしてようやく渡りらしい渡りを楽しむ。オオタカがいつになく目立った。佐伯さんも無事合流。
03/30 からりと晴れあかる。朝のうちは風も穏やかで、ビール日和!と思いきや、昼前から竜飛特有の冷たい強風が吹き始める。おかげでビールはおあずけ。寒さにふるえながら、がまんの調査。
03/31 今日の竜飛は午前中は穏やかな晴天。昼過ぎら雨になりました。ちょっと疲れがたまってきているので、いい骨休みになりそうです。
04/01 朝からからりと晴れていい気分。ノスリの渡りは午後も続いて、1日中、休みなくカウント。疲れたなあ。
04/02 朝、8時前、調査地すぐ下の漁港沖に海獣らしき姿を発見。どうやらオットセイらしい。やがて港内に入って来て、なんと上陸。かわいそうに、下半身を怪我しているようだ。体長は2m位だろうか、かなりでっかい。漁師に追い払われるまでのか2時間ほど、意外な海の生き物との出会いをたのしむ。
04/03 朝から雲一つ無く晴れわたり、風も穏やかな竜飛らしからぬ上天気。こんな日はこんな日で辛い調査が待っている。肉眼では厳しいほどの遥か上空を行くタカたちを、目はしょぼしょぼ、首はカチカチにしながら必死に数える。

_/_/_/ 4/4より現地 佐伯さんのemailを転載します_/_/_/
04/04 穏やかな東風。北海道は山がうっすら見えるだけ。ひき返すタカが多く、行ったり来たりの繰り返し。高空でこれをやられると、個体の動きが把握できなくなるので目が離せず、うんざり・・・。
04/05 一日中、びゅうびゅうと風の音。空はどんより、飛んでいるのはカモメばかり。遠くでこっそり出たタカが、戻る時だけ派手に岬の先端から浮き上がってくる。
04/06 風が治まり、穏やかな朝。それも束の間、今度は北西の風が吹き荒れる。今日も高く、やっと見つけても空にとけてしまいそう。
04/07 南西の風。昼前頃から強風になる。風がいいのか、みんなすごい速さで見えなくなっていく。午後はタカの動きなし。小鳥は種類が増えて、ちょっとだけにぎやか。
04/08 風もなく、天気が崩れる前の穏やかさ。朝はシジュウカラの大群。立っていて小鳥の群れに包まれるのは、ここでいちばん好きな時間のひとつ。昼前から雨がぱらつくが、空が明るくなるとノスリが出ていく。二時半頃から雨。
04/09 すっかり雨があがった10時半、岬の上空にはもうノスリがいくつも高く上がっている。南側がなかなか回復せず、暗い空。北海道は今日がいちばんきれいに見える。雨上がりは北西の風が強まり、ノスリがおもしろいように急上昇するが、なかなか進まず、いつまでも見える所に浮いていて、出たり戻ったり。
04/10 西風。朝は冷え込み、手袋2枚でも指がかじかんでしまう。ノスリ、十数羽ずつの集団で頭上を越えていくのが多い。10時過ぎには動きがなくなり、午後はさっぱり。北海道も見えなくなった。
04/11 早朝6時前から、どこで上がるのか、すでに高い。みんなスイスイ飛んでいくのに、戻りも多く、こっそり海から上がってくる。朝のうちだけ強風、午後は穏やかな西風。
04/12 昼前には雨はやんだものの、午後は霧が濃くなり、たっぷり昼寝。
04/13 朝まで濃霧、おかげで朝寝。七時に調査開始したが低い雲に覆われ、岬の南側の山々は見えないまま。南西の強風で歩くのも大変なほど。ハヤブサだけは、せっせと海上へ飛び出して行っては見事に小鳥をつかんでいる。こんな日に渡ろうとする小鳥もいるのだろうか。
04/14 どんよりした朝。いっとき青空が広がった6時頃からぱらぱら飛び始める。東から岬に戻ってくる個体が多すぎて変だと思ったら、低い雲に覆われた岬を避けるように、はるか東側で海に出ているノスリの列・・・。上空が明るくなると真上もまとまった数が通るようになるが、今日のノスリの本流は東側。あっちを見たりこっちを見たり、一人では目が足りない。早い時間に戻ってしまったオオワシ、その後は見つからず、残念。


2003年 青森 龍飛崎 タカ類通過羽数の推移
(2003 3/25〜4/14)