一向に現れる様子のないB太と星を待ちわびて、A子のヒトミが涙に包まれだした頃、息を切らして現れたB太が告げた。
 約束どおり結婚しよう。
 でも、星が見えないわ。
信じられないといった風に口ばしるA子を見つめてB太はきっぱりと続けた。
 ぼくのヒトミを見てごらん、美しい星が見えないかい。
きみのヒトミにも、あのころと変わらないB太という星が、輝いている。
 そう言ってA子を見つめるB太のヒトミの中で、A子という星が急に輝きを増すと、キラキラと星のしずくをまき散らした。

vol.135j
Mm by kira
*Mm登録解除
*自作Mm投稿