今まで携帯に知らない女友達から電話が入ったことはなかった。彼女達はみな下宿の近くに住んでいたはずだ。相手の携帯もよく知っている機種に間違いない。うまくﾘﾀﾞｲﾔﾙしてくれさえすれば、警察官より早く駆けつけて凶悪犯の気を引くことができるだろう。
携帯が鳴り、見なれた相手のﾆｯｸﾈｰﾑがｸｯｷﾘと表示された。
彼は携帯の電源を静かにおとし、中断していたTVｹﾞｰﾑを再開したが、人をさんざんｱｯｼｰ君で利用しておいて、こちらが好意をよせると、ｽﾄｰｶ呼ばわりして追い払った親子のことを思い出して、集中することはできそうもなかった。

vol.14j
Mm by Ashi
*Mm登録解除
*自作Mm投稿