なにしろ私は、あなたによく似た美しい女性を十年想い続けましたから、間違いが身に染みているのです。もっと早く気づいて髪を染め眼鏡をかけていたなら・・
そう語る寂しげだが実直な横顔をながめながら、記者は考えていた。
 そうね。この性格であの見た目なら冬ソナの主演男優は間違いなくこのサンヒョク社長だったはずだわ。少なくとも私なら彼を選んだ。チュンは二人を盛り立てる脇役でしかなかったはずよ。チュンなら振られても悲壮感はないし。
ユジン似の記者はこの時はじめて、冬ソナがしっくりこなかった原因と対処方が分かった様な気がした。

vol.278j
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