STEP2:大型自動二輪

●1999/03/29 申し込み
 免許センターからの帰宅途中、教習所に寄って入校の申し込みを済ませる。入校日は4月3日。ゴールデン・ウィーク前に卒業できればいいが・・・。


●1999/04/03 入校式/第1段階 1時限目/2時限目
 同教習所の卒業生(ほんの1週間前に普通自動2輪を卒業したばかり)であるため、校長の話と適性検査は免除。そのかわり、センター・スタンド掛け、取り回し、足つき状態を見る事前審査が追加されたが、特に問題なく終了。
 予約状況を確認すると、今日の午後から2時間空いているということなので、早速予約を入れる。

 午後から出直して、大型自動2輪の教習開始。
 点検方法と乗車姿勢について説明を受けた後、発進/停止の繰り返しを10回ほど行う。やはり400とは感覚が違う。なにしろ、エンストする気がしない。これはありがたい。半クラッチの感覚がだいたい分かったところで外周を5〜6周回る。加速感も違う。ライダーの意思とは関係なくバイクが勝手に加速しているような感じ。
 調子よくナナハンの感触を楽しんでいると、「今日は教習車も少ないし、もうちょっと大型バイクに慣れてもらいます」との言葉とともに、指導員が外周でのスラローム走行から4輪用のS字、クランクのコンビネーションを延々と繰り返し始めた。しかも、徐々に速くなっている。付いていくのがやっと。
 それが終わると次は、2輪用コースで8の字、1本橋、クランク、スラロームの練習。でも、これは今日の教習コースには入っていなかったはず。もしかすると、見込みがあるかないか調べているのかもしれない。まぁ、面白いからよしとしよう。8の字とクランクは特に問題なし。スラロームは平均7秒前半で6秒台は2回しか出なかったが、最初だからまぁこんなもんでしょう。予想外に苦戦したのが1本橋。普通自動2輪の時は得意だったのだが・・・。8回挑戦し10秒以上は3回だけ。あとは9秒台2回に脱輪3回。ちょっとでもバランスを崩すと立て直しが難しい。半クラッチを緩めると速度が出て安定するがタイムが出ないし、持ちこたえようと悪あがきをすると脱輪する。楽して10秒以上が出せる裏技はないものか。
 2時限目は坂道発進と急制動の練習。これも今日の教習コースには入っていない。トルクがあるから坂道発進は楽チン。少々クラッチ操作が荒くても難なく発進できる。問題は急制動。なかなか11m以内で止まれない。「ブレーキをかけるタイミングが遅い」のと「前輪ブレーキのかけ方が弱い」のが原因らしい。原因は分かったが、運動神経下り坂の30代のこと、即時対応は難しい。今日はこれぐらいでご勘弁をとの思いが通じたか、やっと「そうだなぁ・・・80点!」の評価をいただいた。
 やれやれと思っていると、ここでもう1つ問題が発覚。右回りのリーンアウトが下手くそで右の小回り(Uターン)がうまくできないのである。指導員は苦笑い。教習時間の残りはこれの練習に費やされた。


●1999/04/05 第1段階 3時限目
 今日はひたすら、8の字→1本橋→クランク→スラロームのパターンを繰り返した。
 1本橋では指導員から「15秒を目標に」とのプレッシャー。(1)「回転数2000rpm程度、半クラッチで常に後輪に駆動力を与えながら、それを抑えるために後輪ブレーキも半分かけた状態を維持する」、(2)「後輪ブレーキのかけ具合で速度を調節し、小刻みなハンドル操作でバランスを取る」、(3)「幾分、体を前に傾ける感じで、腕に余裕を持たせる」といったことを実行すれば簡単なのだそうだ。試みるも12.4秒がやっと。思わず、もう少し簡単な方法はないか聞きたくなった。
 スラロームでは「前傾が足りない」との指導。そこで、ちょっと傾け過ぎかなと思うくらい体を前に傾けてみると、これは不思議、コンスタントに6秒半ばのタイムが出るではないか。要するに、腕の突っ張りが取れて、ハンドル操作が軽やかになったということか。何はともあれ、今日一番の収穫。

 教習所に向かう前、バイクショップに電話をかけると、程度の良い中古のZEPHYR 750があるとのこと。早速キープ。今度の日曜日に見に行き、気に入ったら契約する事にした。


●1999/04/07 第1段階 4時限目
 今日から課題走行に波状路が加わる。
 「ニーグリップを利かせつつ、ステップの上に立って上体はタンクの上あたり」「突起を乗り越える際のショックは膝で吸収し、バランスは前後左右の上体の動きとハンドル操作でとる」「ギアは1速、半クラッチとアクセルワークで、突起を乗り越えるときに駆動力を与える」との説明。なるほど、わかった。頭では・・・。指導員の後に付いて3回ほど練習。おや?思ったより簡単じゃないか。しかし、この思いは甘かった。
 波状路はスラロームの出口からやや左より約5mのところにあり、コース図を見ると、教習コース、検定コース共にスラロームを出たらすぐに波状路に入ることになっている。波状路単独の練習後、コース図に従いスラローム→波状路のパターンを走ってみると、これがなかなかうまくいかない。スラロームの出口付近ではタイムを稼ぐためアクセルを開ける。しかも、最後のパイロンを右ターンで抜けるためバイクはやや右向き。この状態から方向の修正、減速、シフトダウンを行い、ステップの上に立った姿勢を取らなければならない。波状路までの5mで・・・。バイクに慣れた人には問題ないことでも、先週、普通自動2輪の免許を取ったばかりの身にはちょっと難しい。波状路を意識してかスラロームのタイムも7秒台に逆戻り。
 まぁ、焦っても仕方がない。練習、練習。


●1999/04/09 第1段階 5時限目(みきわめ)
 前回と同じコースで課題の練習。
 相変わらずスラローム→波状路で苦戦。波状路でのふらつきも前回より大きいように感じる。「立ったときの姿勢がわるい、腰が引けている」との指導。「良い姿勢であれば前輪が見えているはず」とのこと。確かに前輪が見えてない。この点を注意して再度挑戦。おぉ、まっすぐ進む、これはいい。「通過タイムは6.3秒だから問題ないね」えっ?波状路で時間を計るとは知らなかった。あまり早く通過するのも問題なので、目安として5秒以上というのがあるらしい。
 波状路の立ち姿勢に自信が持てるようになると、不思議にスラロームも6秒台を回復。何となく光が見えてきた。
 教習時間の後半は急制動の練習。後輪ブレーキの感覚がなかなかつかめない。結果、ほぼ1/5の確率で後輪ロック。速度の作り方も悪いらしく「ブレーキングポイントの20m前までには40km/hに達しておくこと」との指導あり。
 問題は多々あるものの課題は一応クリアしているらしく、第1段階終了。


●1999/04/10 第2段階 1時限目/2時限目/3時限目
 普通自動2輪の時同様、第2段階からは1日3時限まで教習可能ということで、朝2時限、晩1時限の教習を受ける。
 今日は朝から大雨で気温も低い。気象条件の悪さを理由にする訳ではないが、課題のできも全体的にあまり良いものではなかった。
 しかし、そんな中でも収穫が2つ。
 一つは、1本橋の渡り方。「橋の上では常にハンドルを細かく早く動かすようにしてみて」とのアドバイスに従い、橋に上がってから降りるまでハンドルを細かく動かし続けた。結果14.8秒。今までの最高タイムを2秒近く上回る。我ながらビックリ。バイクというものは、ハンドルを右に切れば左に傾こうとするし左に切れば右に傾こうとする。ハンドルを細かく動かすのは中心軸を挟んでバイクが左右に小刻みに揺れるような状態を作るためで、こうした方が無理に真っ直ぐ進もうとするより安定するとの解説。ただし、動かし方が遅いと逆効果との注意付き。今までは、バランスを崩しそうになった時、体勢を立て直すためにハンドルを小刻みに動かしていたが、そうではないことに今頃気づいた。
 もう一つは、急制動時の速度の作り方。指導員とのタンデム走行で加速の仕方が根本的に違うことを体感。2速でもっと引っぱらねば。
 晩の教習は、大型自動2輪で唯一のシミュレーション教習。お題は「危険回避」。普通2輪の時と同じシナリオだったため無事故で終了。

 教習も残すところあと4時限。普通2輪の時と同様、一気にたたみ込む作戦を決行すべく13日の検定に予約を入れる。2匹目のドジョウとなればよいが・・・。


●1999/04/11 第2段階 4時限目/5時限目/6時限目
 昨日の天気が嘘のような青空。気温も上がり汗を流しながらの教習となる。
 4時限目は体験教習ということで、特に教習コースは設けられておらず、危険回避、コーナリングの3姿勢、小回り等の練習を行った。相変わらず小回りは下手である。情けないくらいに・・・。
 5時限目からは検定コースの練習。最初にミスコースが1回あったものの、その他は概ね良好。天気が良いせいか?
 1本橋はコンスタントに13秒台が出せるようになったし、急制動での後輪ロックも無くなった。加えて、スラロームでは初の5秒台をマーク。ここまで好調だと、何か落とし穴がありそうで怖い。

 午後から嫁さんを連れて、キープしていたZEPHYR 750を見にバイクショップへ。多少錆は浮いているが、大きな転倒をした様子もなくなかなか程度は良さそうである。嫁さんの異議申し立てもなく、めでたく契約書にサイン。これでバイクは確保した。あとは免許。


●1999/04/12 第2段階 7時限目(みきわめ)
 昨日と同様、検定コースを練習。
 「安全確認が遅い」「もう少し左を走行すること」「左折の時は例外なくローギアでゆっくり回ること」等々、法規走行で減点を無くすための指導を受ける。
 課題走行では「1本橋、もう少し早くていいから走行時の姿勢に注意して」ということなので、タイムを11秒台まで落とすことにした。波状路でも姿勢についての指導。気を抜くとすぐに腰が引けるらしい。
 教習終了後、「明日の検定、頑張って下さい」ということで、あっさり第2段階終了。  


●1999/04/13 検定
 午後から会社を休んで検定に臨む。
 大型自動2輪の受検者は6名で私は5番目。大型は検定員が2名で、1人はタワーの上、1人はバイクに乗って受検者の後を走り細かい点をチェックしている。なかなか厳しそうだ。
 4番目の受検者が走っている最中、教習終了のチャイム。普通2輪の時と同様、コースは貸し切り状態となる。検定の時はどうしてこんなに運がいいんだろう。幸運に感謝しつつ、慣らし走行(外周1周)を行い、検定コースに入る。
 法規走行は特に問題なし。課題走行に移る。S字、1本橋と順調にこなしたが、急制動で気合いが入りすぎ、制動開始位置の約10m手前で速度計は50km/hを指していた。慌ててアクセルを戻すが4速ではエンジンブレーキもあまり効かず、ほとんどそのままの速度でブレーキング。危うく制動限界を越えるところだった。平常心、平常心。そのあとクランク、スラローム、波状路と続く。苦手のスラロームはパイロンに接触しないことを第一に考え、いつもより大回りの走行で7.3秒。減点5だが、検定中止に比べれば安いもの。
 アッという間に検定コース終了。検定員の所へ行き講評を聞く。「うまくまとめたといった感じでしたが、自分の走りの悪いところが分かりますか?」−ふらつきが多いように思います−「そうです、ニーグリップがまだ甘いですね」「これには慣れも必要ですが、もっと意識するようにして下さい」。これは落ちたかなと思いながら、渡された教習原簿を見ると85点で「合格」の印。顔がにやけて元に戻らない。

 家に帰ると、嫁さんが私の顔を見て「落ちたの?」などと失礼なことを言う。にやけた顔が照れ隠しに思えたらしい。まぁ、今日は何を言われても許す。

 これであとは免許センターに行くだけであるが、ここはちょっと我慢して2週間後に迫った34回目の誕生日を待つことにしよう。ちょっとの我慢で免許の有効期間、丸1年のもうけ。「そんなこと考えるようになったら完全にオジサンね」と嫁さん。それも許す。


●1999/04/21 納車(免許取得とは無関係・・・)
 注文していたZEPHYRの納車日。会社から早めに帰宅し娘と外で遊びながら待つこと30分、バイクを積んだトラックが到着。早速バイクを下ろしてしばらくエンジンを回し、異常がないことを確認。車検証、自賠責保険証等のチェックと支払いを済ませて手続き完了。晴れて自分のバイクを手に入れた。
 どれどれ、そこら辺を一回り・・・といきたいところだが、いくら卒業証明書があっても無免許は無免許。そのまま社宅の駐輪場に入れて厳重に施錠。ただ、おかしな事に駐輪場までどうやって運んだか記憶がない・・・。


●1999/04/27 免許交付
 免許センターへ行き、普通自動二輪のときと同じ手順で免許の交付を受ける。思惑通り有効期限は平成16年の誕生日までとなっている。

 帰ったら駐輪場に直行。とりあえず近所のGSでガソリンを入れた後、知った道を選んで1時間ほど走り回った。いやぁ〜面白い。近所を走るだけでこれだからツーリングはさぞ楽しいことだろう。早くバイクに慣れて行かねば。暑くなる前に・・・。


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